JINDAIJI MOUNTAIN WORKS

2022/07/27 11:14



伊豆半島の稜線の特徴としては「水の補給が出来ない」という問題がある。

数年前、「伊豆トレイルジャーニー」というトレイルランニングのレースの試走を行った時に水の補給に苦労した記憶が蘇る。 
それ以後のアップデートはされていないけれど、伊豆半島はオーバーナイトハイキングには難しいエリア、であるけれども、自転車で西伊豆まで降りてしまえば水食料の調達はできる、という事で今回のパッキングリストを組み立てた。 
今回はあえてコットンのTシャツを着て行った。最近、人里をあまり離れないエリアであれば普通にコットンTシャツで山に入っているけれども、皆が嫌うほど不快感もない。これは個人的な感覚なので全てではないけれども。

旅の途中、気持ちの良い場所があれば稜線ビバークも、と色気を出して見たので一応、海まで降りない事を想定し、無補給でも旅を続けられる2食分の食料もバイクに詰め込んだ。

当日は気温も高く、稜線に登るまでにかなりの水分を消費するであろうと、修善寺のコンビニで水を2Lと行動食を購入し、バイクに積み込んだ。これで水と食料だけで3キロ近くなってしまった。

旅のスタートは修善寺から。 
上り始めは体が重い。汗が噴き出すも幸い、湿度が低く不快ではない。 
土肥峠までのヒルクライムを終えたら後はご機嫌な稜線ライドが待っている、という訳では無く、その後もジワジワ登り続けて今日の最高標高点の仁科峠(標高898m)に到達。修善寺駅が標高50なので既に800m以上は登ってきた訳だ。 
ここまで来れば今日の仕事は終わり。あとは標高0m、松崎の海まで約25kmのノンストップ・ダウンヒルで一気に降る。これぞサミット・トウ・シー。

松崎の海に着く。西伊豆の明るい街並み。人の営みがある集落だった。下り疲れた体で海に突き出した露天温泉に浸かる。温泉から上がる頃には太陽が西に傾き始めていた。

ここで相棒とミーティング。明日の行程を考えると、今日は少しでも南に進めておきたい。飲食店や商店が多い松崎町でこのままキャンプするのも魅力的であったが、後ろ髪を惹かれつつも南伊豆に自転車を向けた。南伊豆での補給(特に日没後は)困難であろうと、松崎集落の南端にある最後の商店で食料と少しのアルコールを補給、夜間走行の準備をしてから松崎町を後にした。

いくつかの岬を越えたところで日没。その夕日を眺めたら「今日はもういいか」と納得できたので、その後に越えた少し大きめの岬に入り、展望の良い岬のコルを本日の寝床とした。

晩飯を作り、アルコールが少し入ったところで睡魔に襲われる。星が空から落ちてきた。数匹の藪蚊の羽音も、もはやどうでも良くなり、着替えたばかりの汗匂いTシャツをバグネットがわりに頭から被り、ビビィも出さず化繊のキルトに深く潜り込んだ後からの記憶がない。

Day 1

走行距離:63km 
累積標高:1119m↑ 1172m↓

Bike packs 
frontpack:JMW pannierboy pack 3 
saddle: JMW saddleboypack1 
with JMW mountain pads

Wear 
westanrise longsleve shirts 
tacomafuji cotton T-shirts 
yamatomichi short pants 
hiker trash merino socks 
vivo bearfoot ra2

waist pouch:JMW funny mae pack

Cooker 
JMW hillbilly pot 550 
MSR pocket rocket2

Sleeping Quilt 
JMW UL summer quilt

etc...

初日の総評:登って上って。降って下る(下り疲れ)。

旅の相棒:三田正明(写真家、ライター、山と道ジャーナル編集長など)


(6/27/2021)